防衛省は30日昼、沖縄市と北中城村にまたがる米軍キャンプ瑞慶覧ロウワー・プラザ地区約23ヘクタールで整備を進めてきた緑地ひろばの開設記念式典を開いた。
来県した沖縄の基地負担軽減担当相を兼ねる林芳正官房長官は、返還に先立ち米軍施設を緑地広場として開放することは初めての試みだとし「地元の皆様の生活の利便性の向上に加え、跡地利用の検討に資する空間と時間を創出する」と期待を込めた。
一般開放は31日からで、開場時間は午前7時から午後7時まで。休場日はない。
30日の式典では林氏のほか、鬼木誠防衛副大臣、池田竹州副知事、桑江朝千夫沖縄市長、比嘉孝則北中城村長、マシュー・ドルボ在沖米国総領事らが出席した。
同地区は2013年に発表された嘉手納より南の米軍施設統合計画で「2024年度又はその後」の返還が決まっているが、今回は返還条件が整っていないことから返還ではなく日米共同使用の形をとる。返還時期は未定。
2022年には岸田文雄首相が現地を訪問し、返還に先立って緑地公園として一般利用する考えを表明した。今年1月の日米合同委員会では実際に返還までの間緑地公園として共同使用することで合意した。