今年も6月23日の今日、摩文仁の丘に来ることができた。ここに来て、美しい緑を目にするたびに想う。
79年前、この地は、爆風と砲火の嵐にさらされていた。壕の中は、南へ南へと逃げてきた多くの沖縄県民であふれてた。
これ以上、南に逃げる道もなく多くの命がこの崖から失われた。その苦しみ、悔しさ、残された皆さまの悲しみを、私たちが忘れることはない。
惨劇から80年近くが経とうとするいま、この瞬間も、世界では市民の犠牲をいとわぬ武力行使が繰り返されている。しかし、あの惨劇を知る私たちは対話による平和を諦めない。
「平和の波、永遠なれ」。平和の礎に込められた想いを胸に刻み、これからも歩んでいく。どうか、これからも見守っていてください。
有料
平和への対話諦めぬ 尾辻秀久参院議長 あいさつ(要旨)
この記事を書いた人
琉球新報朝刊