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戦後終わっていない 県遺族連合会 我部政寿(せいじゅ)会長 追悼のことば(要旨)


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 凄惨(せいさん)な沖縄戦から79年。子供や女性、お年寄りを無差別に巻き込んだ光景が脳裏に浮かび胸が張り裂ける思いがする。
 戦没者諸霊は、沖縄戦および外地において、祖国の安泰を願い、家族を案じつつ尊い生命を祖国のためにささげられた。
 終戦から79年、ウクライナ、パレスチナでの戦争、世界各地の紛争が続いており、沖縄では戦争で命を落とした方々の遺骨が収骨されるなど、沖縄の戦後は終わっていないと実感する。
 戦没者遺族は、県内外から代表が参集し、戦争を知らない世代と一緒に平和祈願慰霊行進を実施している。
 先代から受け継いだ戦没者遺児も平均年齢が83歳で、組織維持も困難な状況にある。二度と「戦没者遺族を出さない」との強い信念でこれからも活動を続けていく。