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オスプレイ墜落、同じ操縦士 名護市安部とオーストラリアの事故 問われる安全管理


オスプレイ墜落、同じ操縦士 名護市安部とオーストラリアの事故 問われる安全管理 名護市安部のリーフに墜落した米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ=2016年12月14日午前1時35分ごろ(友寄開撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 2023年8月にオーストラリアで発生した米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ墜落で亡くなった操縦士が2016年に名護市安部の沿岸部に普天間飛行場所属のオスプレイが墜落した際にも事故機を操縦していたことが14日までに海兵隊の事故報告書で分かった。この操縦士は16年の事故を受けて19年まで「条件付き飛行」の状態に置かれていた。米軍は両事故の主要な原因を「操縦士のミス」と結論付けている。23年の事故では部隊に「安全や航空機整備手順を軽視する文化」があったとも指摘した。

 報告書は海兵隊が9日、公表した。報告書によると、機長だった当該操縦士は名護市安部での事故を受けて17年2月から19年1月まで条件付き飛行として空中給油や指導に関する再教育を受けていた。最も重大な「クラスA」の事故だったが、より厳しい飛行の停止や資格失効などの措置には至らなかった。オスプレイを巡って機体構造の問題や取り扱いの難しさが指摘される中、海兵隊の安全管理に対する姿勢も問われる。

(明真南斗、知念征尚)