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衆院選、早ければ秋


衆院選、早ければ秋 想定される主な政治日程
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 岸田文雄首相による9月の自民党総裁選への不出馬表明を受け、衆院選の時期は次期首相に就く新総裁の判断に委ねられる。閉(へい)塞(そく)感が漂う政治状況を打開するため、早ければ新内閣発足後の秋との見方が与党内で広がりつつある。ただ新内閣の支持率が伸び悩めば、決戦先送りとなる展開も否定できない。総裁選では「ポスト岸田」候補が派閥裏金事件で高まった政治不信の払拭に向け、どのような改革案を示すかが焦点となる。
 衆院議員の残り任期は約1年2カ月。衆院選時期を巡る選択肢は多くない。自民内では「新首相誕生で『選挙の顔』を一新した後しかない」(ベテラン)との声が根強い。連立を組む公明党も来年夏に参院選、東京都議選が控えるだけに、年内の衆院選実施へ新首相に「圧力」をかけるのは確実だ。山口那津男代表も14日「衆院選はいつあってもおかしくない」と記者団に述べた。
 自民は、総裁選の告示や投開票といった選挙日程を今月20日に決定。党総裁公選規程によると、投開票日は9月20~29日のいずれかとなる。論戦活性化を図るため、選挙期間は前回の12日間から拡大する方向だ。総裁選では、岸田政権の裏金事件対応への評価や、再発防止に向け積み残した課題に論戦が見込まれる。