【中国時報】パイン繊維製紙 大学教授が発表


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 国立中興大学の張豊吉教授は21日、書画用紙シンポジウムで、パイナップルの繊維で作った和紙「菠蘿紙」を発表した。「菠蘿(ポールオ)」とは、パイナップルのこと。30余年に及ぶ研究の成果で、会場では書道家や画家から高い評価を得た。

 書道などで使用されている宣紙は、青檀の木の皮を主な原料としているが、台湾では生産されていないため、ほとんどが中国大陸からの輸入に頼っている。張教授は、台湾で豊富に生産されている農産物を使った、製紙に関する研究を続け、パイナップルを使った製紙技術の開発に成功したもの。
 シンポジウムでは、墨の乗りの良さやにじみ具合の味わい深さが、書道家から高く評価された。「菠蘿紙」は材料の調達が容易な上、破れにくく、酸化にも強い。製紙の後に残ったかすは飼料にも利用できる。