キングス全開11連勝 bjリーグ第11戦


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キングス―福岡 第4Q、相手リング下に切り込みシュートを放つキングスのジャーフロー・ラーカイ=24日、宜野湾市立体育館(諸見里真利撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=10勝)は24日、宜野湾市立体育館でライジング福岡(同地区3位=8勝4敗)と対戦し、80―71で勝利、開幕から負けなしの11連勝で首位を維持した。

キングスは序盤、アンソニー・マクヘンリーがリバウンドやスチールで守りに貢献、ジャーフロー・ラーカイの得点などで46―33で折り返した。後半はリング下への積極的な攻めを見せる福岡に押され、点差を縮められた。終盤は並里成を中心に立て直し、80―71で逃げ切った。福岡との次戦は25日午後1時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(11勝)
80―71(29―20,17―13,18―20,16―18)
ライジング福岡(8勝5敗)

 【評】勝利はしたが、厳しい場面もあった。前半はキングスペースで試合が進んだ。ゴール下を固める福岡に対し、キングスは外側からのシュートを的確に決め、得点を重ねた。一方の福岡はキングスのリング下に攻め込むことができず、得点を奪えなかった。しかし後半は、福岡にゴール下からの得点を許す一方、キングスの得点が決まらず徐々に点差を縮められた。試合ではミスも目立ち、次戦への課題となりそうだ。(平安太一)

◆明日も挑戦者の気持ちで
 遠山向人HC(キングス)の話 ニュートンを欠いての勝利は評価できるが、選手は自分たちの試合内容が良くなかったことは理解している。次の試合も福岡は相当な意気込みで臨んでくるだろう。明日もチャレンジャーの気持ちで試合をしたい。

◆次戦は課題修正
 金澤篤志HC(福岡)の話 自分たちのミスをキングスに付け込まれた。選手も自分たちが何をすべきか分かっている。次戦では課題を修正して、自分たちのバスケを最後までやりたい。

◆選手一丸勝利に執念 後半ミス目立ち、課題も
 主力のジェフ・ニュートンを体調不良で欠いたキングスが好調の福岡を振り切った。勝利の原動力になったのはジャーフロー・ラーカイ。「ニュートンが欠場した中でも、ほかのチームメートが頑張ってくれた」。チーム最多の19得点を決めた背番号33は、選手が一丸となって勝利をもぎ取ったことを強調する。
 今シーズンのラーカイは決して好調とは言えなかった。二桁得点を挙げたのは高松と宮崎の1試合ずつにとどまる。それでも「調子が良かった時も悪かった時も考え方を切り替えた」と前を向く。福岡戦では「相手との競争を楽しんだ」と言い、第1クオーター(Q)からリバウンドやターンオーバーに積極的に絡んだ。
 攻撃では相手コートに切り込み正確なシュートを決め、「自分の仕事を徹底しようと思った」と満足そうに話した。
 前半はキングスペースで進んだ試合だが、後半は流れが一転。パスやシュートのミスが目立つキングスに対し、福岡はリング下への積極的な攻めで得点を重ねた。第4Qに並里成が出したピンポイントのパスをアンソニー・マクヘンリーがダンクで押し込み福岡の流れを止めたが、並里は「今日は自分たちのバスケができなかった」と反省しきりだ。
 ラーカイも「試合内容は素晴らしいとは言えなかった」と厳しい評価。それでも「このような展開の中で勝てたことは成果と言える」と今後のシーズンに向けて、収穫を得た様子だ。
(平安太一)