アリの不思議学ぶ OIST出前講座 児童ら興味津々


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アリが短い距離で餌を運ぶ様子に見入る児童=16日、国頭村の辺土名地区公民館

 【国頭】沖縄科学技術大学院大学(OIST)は16日、国頭村の辺土名地区公民館で「みのまわりの虫を科学してみよう!」と題し出前講座を開いた。村内の小中学生ら約40人が参加。OIST生物多様性・複雑性研究ユニットのエヴァン・エコノモ准教授らが講師を務め、人間のように集団で生活する「アリ」の“不思議”を学んだ。

 エコノモ准教授ら同ユニットメンバーは日ごろ研究対象としているアリの生態などを紹介。その後、世界各国に生息するアリを顕微鏡で見たり、屋外での採取や餌を運ぶ際のコミュニケーションの取り方など、実際の動きを観察した。
 アリが餌を効率的に運搬する様子を説明するため、橋でつながれた巣と餌場の途中を距離の違う二股の道に分けた模型で提示。「頭のアンテナでコミュニケーションを取って、短い方を選ぶようになる」と紹介した。参加した子どもたちはアリが実際に短い距離で餌を運ぶ様子を興味深そうに凝視。活発に質問したり、アリに触れたりして楽しんだ。
 エコノモ教授は「鋭い意見や質問もあって良かった。大きくなったらOISTの研究者になって」と語り掛けた。
 辺土名小4年の新垣百々さん(9)は「虫が嫌いだったけど、好きになった。これから捕まえて観察してみたい」と目を輝かせた。