与論・沖縄、歌で交流 子どもらが音楽祭


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
フィナーレで県民愛唱歌「てぃんさぐぬ花」を合唱する児童生徒ら=27日、鹿児島県与論町の砂美地来館

 【与論町で当間詩朗】日本復帰40周年記念第16回ヨロン・おきなわ音楽交流祭(同実行委員会主催)が27日、鹿児島県与論町の砂美地来(さびちら)館で開かれ、県内の小中高校生262人と与論島の小中高校生約100人が音楽や文化活動を通して親睦を深めた。

ことしは沖縄にも被害をもたらした台風16、17号の影響で与論島の世帯は一部損壊を含めて800余りの世帯が被害を受けた。復旧道半ばでの交流祭開催だったが関係者は今後の両県児童生徒の交流継続を誓った。
 交流祭は県勢の仲西中、北山高、豊見城南高と与論島の与論中・高の合同演奏による「ビリーブ」の合唱で幕開け。復帰前から北緯27度線を境に行われてきた海上集会など沖縄と与論のつながりを紹介するビデオも上映された。
 参加した宮平起子さん(17)=北山高2年=は「与論と沖縄の関係について初めて知ることがたくさんあった。今後も与論の高校生たちと交流を続けたい」と笑顔を見せた。久野智大君(18)=与論高3年=は「交流祭で島の先人たちの努力や思いを知ることができた」と話した。
 同祭実行委員長の南政吾与論町長は「与論の人たちも元気をもらえた。戦前から続く沖縄との交流活動を今後も若い世代へ受け継いでいきたい」と話した。