数狙う 遠投 速さ勝負


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 明けましておめでとうございます。寒い冬の釣りは古くて新しい、もう1つの亜熱帯の投げ釣りを紹介する。夏の夜の浅場のタマンの打ち込み釣りが、一発狙ったホームランだとすれば、対照的に昼の遠投投げ釣りはイチローのように確率が高い小型魚のシャープな数釣りのような釣りだと表現できる。この釣りはあまり潮にこだわる事なく、ウキ釣り並みに手返しを速くする事と、約2時間で次のポイントへと移動する、スピードで数釣りをする釣りだと言える。
 《ドキュメント 遠投投げ釣り23匹》
 (1)スタートが1時間遅くなり許田に着いた。北の風がやや強く少し荒れ気味のなかチヌを期待してサオを2本投入する。ゴカイの餌に23分後32センチの大型カタカシがヒットしてサオを曲げた。その直後3人のアメリカ人ダイバーが海の中へと入ったのでポイントを移動する。
 (2)国頭村奥間ビーチ南側の北風に強い長い砂浜、昔は有名なキスのポイントだった釣り場。ゴカイを餌にキス、ユダヤガーラを期待したが、この日の釣果はアマイユにクワガナーなど2時間で6匹と予想外。
 (3)次のポイントは山原で最も遠いビーチ、伊江海岸へと移動した。小石混じりの海岸に海底には黒い小さな岩が見えるが、意外に根掛りが少なく簡単にすぐオモリが浮く。ハリは岩に絡むのか時々切られた。魚影は抜群でウキ釣り並みの釣果で、2本バリにWヒットが4度もあった。ここではゴカイよりもサンマ切り身と赤エビによくヒットした。
 (4)ラストポイントは水深がある運天港、離島フェリーが発着しないころはミーバイやコチ、ヒラメ、ヤマトビー、チヌなど活きエビの餌で大釣りできた場所。今回は遠投仕様にした仕掛けで、昔の中通しのぶっ込み仕掛けより2倍遠投して海底を探ってみた。短時間だが、小型のイジュキンが釣れたので海底の地質は良さそうだ。ここではゴカイよりサンマの切り身が良かった。
 『釣り方』
 同じ力で投げても今までの2倍近く遠投できる仕掛け(12月8日夕刊参照)にする。
 ○餌はゴカイがメーン、サンマの切り身や活きエビ、赤エビなどいろいろ持参(魚に選んでもらう)
 ○サオは1人2本、投入後に予備の仕掛けに餌をつけておき、巻き上げ後はスナップを外して仕掛け(餌のついた仕掛け部分)をすぐにチェンジして投入しロスタイムを少なくする。
 ○最も鋭い掛かりがよいキスバリだが5分もすると餌が無くなる事が多いのでウキ釣り並みに手返しを早くする。(餌取り対応が必要)
 ○ジェットてんびんは根掛りに強く、ほとんどなくならないが、ハリとハリスの部分はロスが多いので多めに準備する。
 『釣り場』
 車が横付けできて北風が当たらず、遠投してもサンゴの根掛りが少ない場所。◇◇
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