車いすの新城巧馬君卒業 伊江中


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教諭や同級生に支えられ、伊江中を卒業する新城巧馬君(左)と仲嶺真道教諭=10日、伊江中学校

 【伊江】伊江中学校(山入端きよみ校長)卒業式が10日にあり、65期生52人が学びやを後にした。

卒業生のうち、脳性まひによる障がいで車いすの生活を送り、教諭や同級生に支えられながら毎日登校した新城巧馬君も、晴れて卒業証書を手にした。
 二人の兄の介助で登壇し、山入端校長から卒業証書を受け取った新城君。両親の前で感謝の品を贈呈する際は大粒の涙を流し「15年間育ててくれてありがとう」と感謝した。
 卒業後は鏡が丘特別支援学校に進学する。体調を崩して早退したことはあったものの、担任の仲嶺真道教諭は「貴重な時間を共に過ごし自分も勉強になった。自立に向け今まで通り頑張ってほしい」とエールを送った。
 式には保護者や島袋秀幸副村長、名城政英教育長らが出席し、門出を祝った。卒業生を代表して阿波根昌翔君は「仲間と共に成功させた運動会、地区陸上、どの行事ももう一緒にできないかと思うと寂しくなる。でも、僕たちにはかなえたい夢がある。その夢に向かって進んでいく」と島から巣立ち、自立する決意を述べた。(知念光江・金城幸人通信員)