移民史 分かりやすく 「海外のナグンチュ」発刊


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ビジュアル重視の移民史完成を報告する(左から)島袋伸三さん、波平聡さん=11日、琉球新報北部支社

 【名護】名護市教育委員会は、戦前から現代までの名護の移民史をグラフやコラムなどで読みやすくまとめた「海外のナグンチュ」(名護市史叢書・18)を発刊した。

執筆を担当した、市史編さん委員で琉大名誉教授の島袋伸三さんと嘱託員の波平聡さんが11日、琉球新報北部支社を訪れ、完成を報告した。
 2011年に開催された第5回世界のウチナーンチュ大会に合わせ、名護博物館で開いた移民展の資料を基に構成した。年表や写真資料、地区ごとの移民者数などを示すグラフのほか、人物伝、移民先から贈られた故郷への寄付など読み物も充実している。
 名護市史では本編・5「出稼ぎと移民」(4分冊)や別冊資料編があるが、今回はビジュアル面を重視して一般向けに作った。島袋さんは「手軽なビジュアル版で、名護からの移民が現地でどういう生活をしたのか理解してほしい」と話した。
 「海外のナグンチュ」は税込み700円。問い合わせは名護市教委文化課市史編さん係(電話)0980(53)5402。