FC琉球、初連敗 JFL第10節


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FC琉球―AC長野パルセイロ 後半終了間際、シュートを放つDF寺田洋介=6日、県総合運動公園陸上競技場(渡慶次哲三撮影)

 サッカーの日本フットボールリーグ(JFL)第10節は6日、各地で2試合を行い、FC琉球は県総合運動公園陸上競技場でAC長野パルセイロと対戦し、0―1で惜敗した。

今季初の連敗で、ホーム戦初黒星となった。立ち上がりからポゼッション(ボール保持率)で圧倒された琉球。確実につなぐ長野に対して琉球はパスの粗さが目立ち、そこを狙われた。前半14分、左サイドを崩され、スローインから失点。その後はカウンターなどで得点を狙い、あと一歩まで迫る場面もあったが逆転できなかった。通算成績は4勝3敗3分け(勝ち点15)となり、順位を6位に落とした。リーグ得点ランキング首位のFW高橋駿太は2試合連続無得点だったが、得点ランキングはトップを保っている。琉球の次節は12日、東京都の町田市立陸上競技場で現在2位のFC町田ゼルビアと対戦する。午後2時キックオフ。

◆個人プレーに苦言/薩川監督、次戦で古巣へ雪辱期す
 琉球のメンバーのほとんどが「絶対に負けられない戦い」と言っていたAC長野パルセイロ戦。薩川監督、DF寺田洋介、GK田中賢治らが昨季まで所属していたチームに、悔しい今季ホーム初黒星を喫した。
 「うちはまだ個人プレー」と薩川監督が振り返る通り、相手が確実にパスをつなぐのに対し、琉球は大きく宙に浮かせたパスを頻発。ボールを奪われる場面が多く、そこから自陣を崩された。
 しかし、琉球も何度かチャンスはあった。MF國仲厚助が左サイドのライン際で球をつなぎ、高橋があと一歩まで攻め込む場面もあった。試合終了間際、寺田自らゴールを狙うなど死力を尽くした。シュート数は両チームとも9本と同じだが、昨季2位だった長野の壁は厚かった。信頼を寄せる監督やメンバーの古巣に敗れ、悔しさから目を潤ませる選手もいた。
 普段は冗談交じりに試合を振り返る“薩川節”も、この日ばかりは影を潜め、言葉少な。「止める、蹴る、走るといったサッカーの基本ができていないと、戦術もできない」と厳しい表情で語った。
 寺田は「守備の思い切ったプレーや、攻撃面でクロスの質など、自分なりの課題も見えた。次の長野戦までには、借りを返せるようにしたい」とリベンジを誓った。(仲本文子)