FC琉球、勝ち越せず JFL


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FC琉球―ホンダロックSC 後半15分、同点のシュートを決めるFC琉球のFW我那覇和樹=2日、沖縄市陸上競技場(金良孝矢撮影)

 サッカーの日本フットボールリーグ(JFL)は2日、各地で6試合を行った。FC琉球は沖縄市陸上競技場でホンダロックSCと対戦し、1―1で引き分けた。

試合は序盤から相手ペースで進み、7分に中盤のミスからボールを奪われ失点。。後半15分、FW我那覇和樹が相手守備の裏に抜け出し、ゴール。引き分けに持ち込んだ。琉球は通算成績を5勝4敗5分けとし、順位を7位に落とした。琉球は次節の9日、大分県佐伯市総合運動公園陸上競技場でHOYO大分と対戦する。

FC琉球 5勝4敗5分(20)
1―1(0―1,1―0)
ホンダロックSC 2勝7敗5分(11)
▽得点者 【琉】我那覇、【ホ】釘崎

 【評】開始からパスがつながらずミスも目立った琉球は、7分に中央でボールを奪われ失点。その後も悪い流れを絶ちきれず折り返す。後半15分に我那覇がショートカウンターから抜け出して同点に追い付くが、追加点を奪えなかった。ホンダロックは終始主導権を握ったが、1点を守れず引き分けた。(仲本文子)

◆琉球は進歩した
 フィリップ・トルシエ元FC琉球総監督の話 後半から見学した。結果的に引き分けたのは良かった。自分が監督だった頃に比べて、琉球は進歩したと思う。選手をもっと強化すればJ2も夢ではない。チームがさらに躍進できるように、自分はスタジアム建設
などハード面で協力したい。

◆守備が崩壊している
 薩川了洋監督(FC琉球)の話 失点が多すぎて、もっと下の順位でもおかしくないぐらいだ。守備が崩壊している。自分たちで勝ち点を落としているようなもの。リズムがいい時はいいけど、安定しておらず、もったいない場面が多い。サッカーは難しい。

◆“鬼門”の時期のただ中
 「どんなチームでも、シーズンに1度は苦しい時期が来る」―。薩川監督が開幕前に話していた通り、琉球にとっての“鬼門”の時期が訪れたようだ。
 5月初旬、ランキング上位の町田に競り勝ってからというもの、次の相模原戦は数的有利にもかかわらず2点リードから追い付かれ同点。前節も格下の栃木に黒星を喫した。
 今節は17位だったホンダロックSCに引き分け。ゲームの主導権は終始相手に握られた。チームに今季序盤の団結力は見られず、連携ミスが目立ち、選手それぞれが個人プレーに走りがちだった。
 後半で何とか我那覇が1点を返したが、相手のシュートがポストに当たるなど幸運な面もあった。ホームでは4試合連続で白星を挙げられず、珍しくサポーターからヤジが飛んだ。
 「プロ意識が欠けている」と指摘する薩川監督。自身も10年以上J1で活躍していただけに「生き残るためには、もっと真剣にならないと。(プロは)そんなに簡単じゃない」と、苦言を呈した。
 次はアウェーでの戦いとなる琉球。“鬼門”から脱すべく、本来のチームプレーで、次戦こそは白星を勝ち取りたい。(仲本文子)