在日米陸軍、司令官の役職停止 性的暴行の調査怠る


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マイケル・ハリソン在日米陸軍司令官

 【米ワシントン7日=島袋良太本紙特派員】米国防総省は7日、在日米陸軍のマイケル・ハリソン司令官(少将)が、部隊で起きた性的暴行事件に関する申し立てに対する適切な調査と報告を怠ったとして、司令官としての役職を停止する措置を取ったと発表した。

 元米陸軍欧州副司令官のジェームズ・ブーザー少将が、調査を終えるまで暫定司令官を務める。
 米国では米軍内での性的暴行事件の多発が社会問題化し、米議会で性的暴行事件に関する調査・起訴の権限を司令官から外部の検察官へ移譲する法案が審議されているが、米軍幹部は移譲に強く抵抗している。
 部隊内での性的暴行に関する調査や報告に消極的だったとの理由で、米軍が司令官の役職を停止するのは極めて異例。司令官にも厳しい態度で臨む「自浄作用強化」を議会や米国民にアピールすることで、調査・起訴権の外部への移譲をかわす狙いもありそうだ。