糸満ハーレー、有料観覧席が好評


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糸満ハーレーで初めて導入された観覧席で熱心に観戦する観光客ら=12日、糸満漁港中地区

 【糸満】12日に糸満漁港中地区で開催された糸満ハーレーでは、初めて大規模な観覧席が設けられ、利用者から好評を得ていた。観覧席は、ハーレー競漕が行われる海のそばに設置。座席が5段で定員は約30人。

入場料は、1人2500円だが多数の県外観光客が購入し、完売となった。
 観覧席は、市の伝統行事の際に設置しようと、昨年の糸満大綱引きの時期に購入。一括交付金事業を活用した。
 大綱引きでは、座席だけの提供だったが、糸満ハーレーでは、魚汁などの軽食や飲み物も提供。さらに、県外観光客に向けてハーレーのプログラムを解説するサービスも実施した。
 兵庫県から訪れた星野武正さん(67)は「一度は見たかった行事。伝統行事にかける地域の熱い思いが伝わった」と感慨深げだった。妻の真弓さん(60)は「観覧席は、様子が分からない観光客にとって、ものすごく助かる。説明も非常にいい」と満足げな様子だった。
 席を販売した糸満市観光協会の上仲誠一事務局長は「糸満ハーレーがどれほど観光客に人気があるか分かった。来年はさらに規模を大きくしたい」と話した。市民の伝統行事という側面が強い糸満ハーレーを、観光資源として活用し、誘客に生かしたい考えだ。