琉球・棚橋 7位浮上弾 JFL第18節


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FC琉球―HondaFC 前半4分、左足で先制シュートを決めるFC琉球のMF棚橋雄介(右)=30日、静岡県のHonda都田サッカー場(HondaFC提供)

 日本フットボールリーグ(JFL)第18節は30日、各地で8試合を行った。FC琉球は静岡県のHonda都田サッカー場でHondaFCと対戦し、2―1で3試合ぶりの勝利を挙げた。

前半4分にMF棚橋雄介が先制した琉球は、その後は相手のポゼッションに苦戦を強いられたものの、31分に再度棚橋が得点し2点リード。44分に失点したが、後半は0―0で逃げ切った。通算成績を7勝5敗6分けとした琉球は、勝ち点27で順位を7位に上げた。得点ランキング首位のFW高橋駿太は、同節は無得点だったが2点アシスト、通算12得点で首位をキープしている。琉球の次節は7月6日、沖縄市陸上競技場で現在首位のカマタマーレ讃岐と対戦する。午後3時キックオフ。

FC琉球(7勝5敗6分)(27)
2―1(2―1,0―0)
HondaFC(7勝5敗6分)(27)
▽得点者 【琉】棚橋2、【H】柴田

チームとして戦えた
 薩川了洋監督(FC琉球)の話 今回は決定力の差だった。最初に2得点できたので良かった。格上の相手だと認識していたので、チームとして戦えた。チームとしての力は対戦相手によってばらついているが、選手たちがもう少し意識すれば安定したチームになる。

◆高橋のパスに素早く反応
 今季後半戦に突入した琉球は、格上のHondaFCに“決定力”で上回り、1点差で競り勝った。
 ボール保持率の高い「ポゼッションサッカー」が代名詞のHondaに対し、前半からやや主導権を握られた場面が多かった。シュート本数は、前半で琉球の3に対し、相手が9と危うい場面も多々あった。
 しかし、少ないチャンスをものにしたのは琉球だった。中でも光ったのは、高橋と棚橋のコンビネーション。立ち上がりわずか4分、高橋のパスに反応良く動いた棚橋が左足で先制。31分も高橋のアシストに棚橋が頭で合わせ、決勝点を奪った。2―1で迎えた後半も粘り強く守り抜き、勝ち点3をもぎ取った。
 低迷していた成績に、頭を抱えていた薩川監督も「先制したのが大きかった」と、久しぶりの勝利に満足げ。一方でチームを勝利に導いた棚橋は「もう1点取れていれば、楽な展開になっていたはず」と冷静に振り返った。
 次節から現在首位のカマタマーレ讃岐、2位のAC長野パルセイロ、3位のFC町田ゼルビアと、さらに格上との戦いが続く。棚橋は「今日のように粘り強く勝ちたい」と、4月以来のホーム白星を目指し、気持ちを引き締めた。