棚橋2発、FC琉球連勝 JFL第19節


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FC琉球―カマタマーレ讃岐 前半31分、右足で先制弾を放つFC琉球のMF棚橋雄介(背番号14)=6日、沖縄市陸上競技場(渡慶次哲三撮影)

 日本フットボールリーグ(JFL)第19節は6日、各地で4試合を行った。FC琉球は沖縄市陸上競技場で首位のカマタマーレ讃岐と対戦し、2―1で競り勝った。琉球はこれで2連勝。ホーム戦としては4月13日の佐川印刷SC戦以来、6試合ぶりの白星となった。

強豪・讃岐に、前半から押され気味だった琉球だが、31分、DF寺田洋介のセンタリングにMF棚橋雄介が右足で合わせて先制。43分にも棚橋がゴールし、2点目を挙げた。後半はゴール前の混戦から失点したものの、粘り強く守り勝利した。通算成績を8勝5敗6分けとした琉球は、勝ち点30で順位は7位をキープした。琉球の次節は13日、長野県の南長野運動公園総合球技場でAC長野パルセイロと対戦する。午後4時キックオフ。

FC琉球(8勝5敗6分)(30)
 2―1(2―0,0―1)
カマタマーレ讃岐(12勝3敗4分)(40)
▽得点者 【琉】棚橋2、【讃】西野

 【評】立ち上がりは讃岐のパス回しに苦戦したが、素早いプレッシャーとカウンターで前半31分に棚橋が先制。流れに乗った琉球は、43分にも相手のクリアミスを棚橋が再度押し込み2得点。後半は攻め込まれて失点したが、守備陣やGK森本悠馬の粘り強い守りで競り勝った。讃岐は後半、技術力と当たりの強さで主導権を握ったが、要所でミスが出た。(仲本文子)

◆攻撃果敢、守備陣も底力
 ホームでは4月から勝てなかった琉球が、ここにきて底力を見せた。首位のカマタマーレ讃岐を相手に、苦しみながらも勝ち点3をもぎ取った。
 ホームで勝てなかった約3カ月間、薩川監督は「チームがバラバラ」と言ったが、今節は違った。守備陣は体を張って泥臭く守り、攻撃陣は果敢に攻め続けた。試合が終わった直後、薩川監督は選手らを「チームになってきた。よく走った」と、評価した。
 攻守で存在感を見せた棚橋は、前節から2試合連続2得点ずつのゴールラッシュ。「シュート練習している成果が出た」と、前半だけで2点を奪い、チームを一気に流れに乗せた。
 後半は一転、耐える時間だった。追加点を奪えずに押し込まれたが、守備陣が地力を見せた。なかでもDF砂川太志は、当たりの強い外国人選手にも果敢にプレッシャーをかけ続け、交代させるまで追い込んだ。
 「まだ優勝を狙える」と、棚橋が力強く語るように、強豪チームと当たる3連戦の初戦で首位の讃岐に勝ったのは大きい。次節は薩川監督の古巣で、2位のAC長野パルセイロとの戦いとなる。讃岐に走り勝った勢いで、前季ホームで敗れた借りを長野に返したい。(仲本文子)