ボサノバ題材に新譜 久保田利伸


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沖縄公演に向け「沖縄の皆さんの楽しみ方で楽しんでほしい」と語る久保田利伸=FM沖縄

 久保田利伸がボサノバをテーマにしたアルバム「KUBOSSA」を3日に発売した。久保田の音楽的なこだわりに特化した企画作品「パラレルワールド・シリーズ」の第2弾。

新曲やカバー曲、これまでに発表した曲のボサノバアレンジなど全11曲を収録。通常盤3059円。ブラジル録音のドキュメント映像を収録したDVD付きの初回盤は3500円。
 1991年にレゲエをテーマに発表した同シリーズ第1弾「KUBOJAH」から22年ぶりの発表。久保田は「前作を作った時から次はボサノバだと決めていた。東日本大震災を経て優しい作品を作りたい気持ちが高まり、製作に至った」と語る。自身にとってのボサノバを「聞くものとしてはR&Bと同じくらい好きだ。心地よく、優しい」と語る久保田。
 ブラジル・リオデジャネイロで録音。ボサノバ創始者の故・アントニオ・カルロス・ジョビンの孫にあたる音楽家ダニエル・ジョビンと、アントニオが使い込んだピアノで共演した。「米国でダニエルと知り合ってから15年を経て共演が実現した。ピアノは、世界中で奏でられるボサノバのどの音色よりも本物の音がした」と感慨深げに語る。発売記念全国ツアーの最終公演は10月5、6の両日に宜野湾海浜公園屋外劇場で開く。「沖縄はブラジルに近い温かさ、ゆっくりした感覚がある。ツアーを通して野外、アコースティックバンドというのはともに初めてだ。特別な公演になると思う」と展望した。公演の問い合わせはキョードー西日本(電話)092(714)0159。