嘉手納HH60、住宅地を何度も旋回 町議会反発


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住宅地上空を旋回飛行する嘉手納基地所属のHH60救難ヘリ=3日午後1時15分ごろ、嘉手納町

 【嘉手納】米空軍嘉手納基地所属のHH60救難ヘリが宜野座村で墜落した事故を受け、嘉手納町議会(徳里直樹議長)が米軍に対し事故原因が究明されるまで同ヘリを住宅地上空で旋回飛行しないよう求めているにもかかわらず、同基地周辺の住宅地上空を旋回するのが何度も目撃されている。

嘉手納基地は3日までに住宅地上空の旋回飛行を認めた上で、旋回飛行は訓練でないとの認識を示しているが、町議会は反発しており、5日にも同基地と沖縄防衛局に再度、住宅地上空での飛行を停止するよう要求する方針だ。
 嘉手納基地は住宅地上空の旋回について町議会が問い合わせたのに対し「訓練と異なり、競合を回避するための飛行であり、航空機の安全運行を確保するためだ。住宅地上空の飛行時間が少なくするよう努力している」と回答した。だが3日には午前11時45分ごろから午後6時ごろにかけて同基地と町嘉手納、屋良地域上空をタッチ・アンド・ゴーをするように何度も旋回するのが確認された。旋回飛行を動画撮影した徳里議長は「町域上空を飛ぶのは住民が何度も目撃している。今日の飛行はうるさかった」と話した。
 HH60は8月5日に1機が宜野座村のキャンプ・ハンセン内に墜落した。事故後、町議会などが原因究明までの飛行停止、住宅地上空の訓練飛行禁止などを要請したが、事故から11日後に飛行再開した。