FC琉球、リズム崩れず HOYO大分に1―0 JFL第25節


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FC琉球―HOYO大分 前半20分、我那覇和樹に絶妙なアシストパスを送るFC琉球の高橋駿太(中)=16日、沖縄市陸上競技場(諸見里真利撮影)

 日本フットボールリーグ(JFL)第25節は16日に1試合を行った。FC琉球は沖縄市陸上競技場でHOYO大分と対戦し、1―0でホームでは3試合ぶりの白星を挙げた。

序盤からリズムに乗った琉球は、前半20分にショートカウンターに合わせたFW我那覇和樹が左足でシュート。後半もリズムを崩すことなく、守備陣の体を張った守りで無失点に抑えた。通算成績を10勝8敗7分けとし、勝ち点を37に伸ばした琉球は、順位を8位に上げた。琉球の次節は21日、同会場でMIOびわこ滋賀と対戦する。午後3時キックオフ。

FC琉球 10勝8敗7分(37)
1―0(1―0,0―0)
HOYO大分 8勝11敗5分(29)
▽得点者 【琉】我那覇

 【評】立ち上がりから巧みなパス回しで翻弄(ほんろう)した琉球は、前半20分にFW高橋駿太と我那覇の2トップによるコンビネーションで先制した。琉球は後半もリズムを崩さず、3試合ぶりに無失点で勝利した。大分はフリーキックやコーナーキックなど20回以上あった好機を生かせず、敗戦となった。(仲本文子)

◆一つでも上を
 薩川了洋監督(FC琉球)の話 リーグ戦は約1カ月間試合がなかったが、どう再スタートを切るかが重要だった。失点も0で抑えられたし、勝ち点3を取って再スタートできて良かった。4位以内はまだ射程圏内なので、一つでも上の順位に上げたい。

◆攻撃前面 采配ぴたり/我那覇が高橋のパスに反応
 今季あと10試合と迫った琉球は、ここにきて薩川監督の掲げるボール支配率の高い“ポゼッションサッカー”の本領を発揮した。
 出だしからがっちりと主導権を握った。今季初スタメンのMF富所悠をボランチ、FWの中山悟志をトップ下に置き、高橋と我那覇の2トップで攻撃力を前面に出した采配がはまった。
 最大の見せ場は前半20分、ボランチ小寺一生が中盤からカウンター気味にパスを出した場面だ。素早く反応した高橋が相手2人を引きつけフェイントを加えながら右にパスを送ると、走り込んだ我那覇がダイレクトシュートで力強くネットを揺らした。
 1―0のリードで迎えた後半も、相手にほとんど攻める隙を与えなかった。シュート数は試合を通して大分の6に対し、琉球はほぼ倍の11と久しぶりの好ゲームだった。
 攻撃陣の幅を広げたことで、守備ラインも上がった。これには薩川監督も「攻撃は合格点ではないけど、分かってきてくれたみたいだ」と、ご満悦だった。
 次節も、最下位のMIOびわこ滋賀を迎えてのホーム戦が続く。ホーム連勝で弾みをつけ、拮抗(きっこう)する順位争いの中で貪欲に勝ち点を奪いたい。
(仲本文子)