労働相談急増 154件 違法60件、複数違反も


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 連合沖縄が電話で受け付けている「なんでも労働相談ダイヤル」に、1月から8月末まで154件の相談が寄せられ、8カ月間で昨年1年間の相談件数を23件上回った。労働関係法令に違反している違法件数は60件だった。

2月7~9日に設置した非正規労働者向けのホットラインでは労働契約13件、労働時間3件、保険・税3件など計24件の相談があり、複数の法令違反が重なる相談者が大半だった。
 連合沖縄は増加の背景を「求人が増えた一方、雇用条件が改善されていない。相談ダイヤルのチラシを各家庭へ行き届くよう配布し周知した」としている。
 相談内容は雇用関係(解雇、契約打ち切り、退職強要など)28件(18・2%)で、賃金関係(不払い残業、賃金未払いなど)26件(16・9%)、労働契約関係(就業規則、雇用契約など)25件(16・2%)の順に多い。法令違反は、賃金関係23件、雇用関係12件など。上司のパワハラや同僚の嫌がらせで精神疾患を患う相談も増えている。
 連合沖縄の稲福史副事務局長は「求人誌に掲載している条件と、実際に働く時給や労働時間などの条件が違う例も多い。経営者に、法令順守の意識が低い例も多い」と指摘する。
 相談ダイヤルの利用に関し「会社からおかしいことを言われ、どうすれば分からない場合、早めに相談することで対応できることも多い。悩み、疑問、不満があれば早めに相談してほしい」と呼び掛けている。
 労働相談ダイヤルは(電話)0120(154)052。