中村夫妻の句碑完成 故郷の文芸発展願う


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
二人句碑の前で記念撮影する中村阪子さん(前列左から2人目)=12日、名護市立安和小学校

 【名護】名護市山入端出身で県内の俳句発展に寄与した中村秀雄さん(故人)と、妻で新報カルチャーセンター俳句講師の阪子さん(86)の功績をたたえる「二人句碑」が完成し、12日に除幕式と祝賀会が名護市内で開かれた。

句碑は安和小学校内に建立され、阪子さんは「子どもたちが俳句に触れ、故郷を愛し、自然を愛する心豊かな人に育ってほしい」と感謝した。
 句碑は中村さん夫妻の教え子を中心に有志が実行委員会(岸本一夫実行委員長)をつくり、二人の母校であり、ともに勤務経験のある安和小敷地内に建立した。
 句碑には秀雄さんの「夏雲を/映して珊(さん)瑚(ご)の/海暮るる」、阪子さんの「花梯(でい)梧(ご)/日暮れは空の/真青なり」の二句が刻まれた。
 除幕式、祝賀会には100人が参加した。祝賀会で阪子さんは「来し方も/又ゆく末も/竹の春」と感謝の句を披露し「この感激は忘れません」と集まった人にお礼を述べた。
 岸本実行委員長は協力者に感謝するとともに「将来は中村夫妻を記念した俳句大会を開催し、俳句を通し名護市の文化振興につなげたい」と抱負を語った。