J3ライセンス、FC琉球へ交付


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 Jリーグは15日、東京都内で理事会を開き、来季発足するJ3への参加資格となるJ3ライセンスの審査で、日本フットボールリーグ(JFL)のFC琉球、福島ユナイテッド、YSCC(神奈川)、藤枝MYFC(静岡)に新たにJ3ライセンスを交付した。

 地域リーグのグルージャ盛岡、アスルクラロ沼津(静岡)、レノファ山口の3クラブは決定を1カ月遅らせて、11月の理事会に諮ることを決めた。来季の収入見通しの精査が必要と判断した。
 地域リーグのヴァンラーレ八戸(青森)、tonan前橋、奈良クラブは本拠地がJ3開催スタジアムに認定されず、来季の参加は不可能となった。
 J3の入会審査は、FC琉球を含むJFL所属の10クラブが11月に完了し、地域リーグ勢は12月に終わる予定。J3は若手選抜チームを含む12チームで始める。

◆財務、集客で課題残る/県、官民一体支援の姿勢
 FC琉球は、J3参入までの第2ステップである「J3ライセンス」と「J3スタジアム要件」をクリアした。
 FC琉球の下地良代表取締役は「夢の実現まで階段を上っている実感はあるが、まだ財務面や集客の課題は解決していない。来季参入を確実にするためにも、試合会場に足を運んでもらいたい」とコメントした。
 薩川了洋監督は「自分はJリーグへ行くために琉球に来たので、正直ほっとしている。吉報は選手たちのモチベーションにもつながる」と話した。
 県文化観光スポーツ部の湧川盛順部長は「FC琉球を地域に根差したチームにするため、官民一体となった、全県的な支援体制の構築に取り組んでいる。県としても引き続き支援していきたい」と文書を通じて発表。県議会9月定例会の議案に沖縄振興特別推進交付金事業の一環として、FC琉球へ3千万円を出資する事項を盛り込んでいることにも触れ「支援の輪が広がる契機になれば」とコメントした。
 悲願のJリーグ入りまであと一歩と迫った。残された最終ステップは「J3入会審査」だ。Jリーグのチェアマンがホームタウンなど関係各所へ出向き、最終的な意思確認を行う。
 最終ステップの審査は11月19日のJリーグ理事会で行われ、ここで承認されればFC琉球は晴れて来季からJ3のクラブとなる。