奄美復帰60年祝う 出身者ら450人、那覇で式典


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奄美群島の日本への復帰と沖縄奄美連合会創立60周年を祝う、奄美群島や県内の関係者=20日、那覇市泉崎の琉球新報ホール

 奄美群島の日本への復帰と沖縄奄美連合会創立60周年を祝う記念式典(沖縄奄美連合会主催)が20日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。

奄美群島復帰に関する映像の上映や関係者らのあいさつなどがあり、集まった関係者ら約450人が復帰60周年を祝った。奄美の島唄や舞踊を披露する芸能祭も催した。
 奄美群島は終戦後1946年に米国統治下に入り、日本本土への渡航や物資の運搬が禁止された。映像では奄美群島の復帰運動に中心となって取り組んだ泉芳朗氏の活動や、53年12月に復帰を果たすまでの歴史を紹介した。
 沖縄奄美連合会の森重成会長は「戦後、職を求めて沖縄に渡った奄美群島出身者は自己の身分・将来に対する不安に戸惑いながらも連合会を創立し、苦難の歴史を経て60周年の節目を迎えた。今後も奄美と沖縄の発展を願い、連合会の存在意義を再確認して努力していきたい」とあいさつした。
 高良倉吉副知事は仲井真弘多知事の祝辞を代読し「奄美群島の復帰後、沖縄にとどまった奄美出身の人々は過酷な制約を受けたが、処遇改善のため連合会を中心に一致団結して困難に立ち向かい、沖縄の振興にも多大な貢献をした。今後も奄美と沖縄の交流促進と沖縄の振興を支援してほしい」と述べた。