バイオガス活用提案 ごみの資源化、名護でシンポ


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ごみを資源として活用する方法を提案する(左から)芝原幸夫氏、青山貞一氏、我如古進氏、長山豊守氏=18日、名護市の労働福祉センター

 【名護】焼却炉を使わない廃棄物処理について考える「総合的環境安全と地域振興を考えるシンポジウム」が18日、名護市の労働福祉センターで開かれた。

東京都市大学名誉教授で総合環境研究所顧問の青山貞一氏とバイオマス産業エネルギー研究所所長の芝原幸夫氏が講演した。芝原氏は、名護市の可燃ごみの90%はバイオマス資源であると述べ「バイオガス発電事業で約16億円の事業効果がある」と話した。
 芝原氏は雑草などもバイオガスとして発電量が多い有効な資源であることを指摘。「身の回りにある価値を知ってほしい」と呼び掛けた。
 青山氏は、州内に堆肥化施設を建設し、ごみを焼却せずに資源として活用しているカナダのノバスコシア州などを紹介し、「ごみを資源として循環させることで雇用の問題にもつなげて考える必要性がある」と訴えた。
 パネルディスカッションでは、名護市バイオマス事業検討の会副会長の我如古進氏と、安和・勝山区環境保全対策委員会委員長の長山豊守氏も登壇した。長山氏は、名護市の焼却炉や安和区に建設予定の産業廃棄物最終処分場について、「バイオマスを活用する方向に転換してほしいとお願いしたい」と話した。