減量は職場から 沖縄労働局、職員の“成果”公表


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 職場の定期健康診断で異常があった人の割合「有所見率」で県内は2年連続全国ワーストとなるなど健康管理が課題となっている中、沖縄労働局はホームページに「職場の健康づくり応援サイト」を開設し、健康づくりの参考例を発信している。

同局職員有志が自分の健康づくりや毎月の体重、肥満度を公表することで意識が高まり、減量や肥満度改善にもつながっている。
 サイトは、指導する立場の沖縄労働局が自ら健康づくりを実践しようと、3月に開設した。
 職員有志23人が「血圧が高く、体重を落とすよう言われている」など各自の課題を紹介。体重と肥満度、実践状況を毎月更新し「マラソンに向けて練習中」「家ではお菓子に手が。休日は要注意」などコメントも載せる。
 那覇労働基準監督署安全衛生課長の比嘉豊さんは1月、体重74・7キロ、肥満度を示す体格指数「BMI」は27・8で、肥満と判断される25を超えた。3月以降、野菜中心の食事や有酸素運動などの実践をサイトに紹介。9月に体重は9・2キロ減の65・5キロ、BMIは標準の24・4へ改善した。比嘉さんは「成果が出れば、やる気が出る」と効果を語った。
 有志23人全員の平均体重と平均肥満度もグラフで掲載。1月は体重77・1キロ、BMI26・7だったが、9月は体重74キロ、BMI25・7と徐々に改善している。BMIは12月までに25を下回ることが全体の目標だ。
 このほか、企業8社の実践例も掲載している。毎朝のラジオ体操後、職場周辺約1キロのウオーキングをしながら社員の体調を確認している例や、インターネット上に個人専用の「健康マイページ」を設け、企業が健康食の昼食費を補助する例などがあり、今後も増やす予定。栄養士ら専門家のコラムもある。
 サイトを開設した沖縄労働局健康安全課の夏井智毅課長は「中小企業も取り組みやすい参考例がある。ぜひ見てほしい」と強調。また、同課でサイトを担当する嘉数剛さんは「若い人も見やすいよう情報発信を充実させたい」と意欲を見せた。
(古堅一樹)

自らの健康づくりなどをサイトで紹介している沖縄労働局の職員ら=18日、沖縄労働局
沖縄労働局のホームページに開設された「職場の健康づくり応援サイト」