狂言など25~31年ぶり上演 南風原津嘉山で村あしび


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組踊「八重瀬按司の名乗り」で部下を呼び寄せようとする場面=19日、南風原町の津嘉山公民館

 【南風原】伝統芸能を次世代へと継承し、地域活性化につなげようと「津嘉山区村あしび」が19日、南風原町の津嘉山公民館で開かれた。

25年ぶりの復活上演となる狂言「後ヌ屋のマジルー」や、組踊「忠臣身替の巻」の「八重瀬按司の名乗りの場」が上演されたほか、31年ぶりに舞踊「湊くり節」、27年ぶりに「綛掛」も披露され、集まった区内外の人々を魅了した。
 狂言「後ヌ屋のマジルー」は足の不自由な女性、マジルーが結婚しようと隣に住む叔父に相談に乗ってもらうことから始まるお笑い狂言。マジルーと叔父のうちなーぐちを交えた軽快なやりとりに会場は笑いに包まれた。組踊「忠臣身替の巻」は2014年10月に完全上演する予定で、村あしびでは「八重瀬按司の名乗り」の場面のみが披露された。
 公民館三線サークルの演奏や津嘉山小学校の児童による、農耕の喜びと収穫を祝う「子どもウズィンビーラ」も上演された。
 津嘉山民俗芸能保存会の仲本貞夫会長は「多くの方々に津嘉山の伝統芸能を楽しんでもらえたと思う。来年には忠臣身替の巻を完全上演するので、若い人に頑張ってもらいたい」と語った。