台風27号、南大東の西南西に停滞 大東島地方は暴風域 


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 強い台風27号は24日午前9時現在、南大東島の西南西約170キロの海上にあり、ほとんど停滞している。沖縄気象台によると、大東島地方は暴風域に入っており、南大東村旧東では同日午前6時26分、最大瞬間風速35・5メートルを観測し、22日午前9時から24日午前10時50分までの総降水量では、南大東村在所で170ミリを記録した。

 台風の動きが遅いことから、大東島地方では25日未明にかけて暴風が続く見込み。沿岸海域でも波の高さ10メートルの猛烈なしけを予想しており、気象台は陸上、海上ともに暴風や高波に厳重な警戒を呼び掛けている。
 気象台によると、台風は大東島地方で24日夕方から夜の初め、本島中南部で同日昼過ぎ、本島北部が同日夕方にそれぞれ最接近し、その後進路を北東に進めて本州方面に接近すると見込んでいる。
 24日の本島地方や先島諸島では、台風と大陸から張り出した高気圧との間で気圧の傾きが大きいために非常に強い風が吹いている。最大瞬間風速はうるま市の宮城島で午前7時19分に23・7メートル、宮古島市の下地島空港では午前5時33分に24・2メートルを観測した。
 台風接近の影響で24日、海や空の便も相次いで欠航した。海の便は174便が欠航し、沖縄本島や宮古島の関連航路は全便欠航となった。空は那覇空港と周辺離島結ぶ便を中心に13便が欠航し、約650人に影響が出ている。
 中心気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。中心から北東側440キロ、南西側150キロは風速25メートル以上の暴風域となっている。
【琉球新報電子版】