「米軍の占領、今も」 憲法大会沖縄開幕、基地問題で討論


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 市民団体「フォーラム平和・人権・環境」と沖縄平和運動センター(山城博治議長)が主催する「憲法理念の実現をめざす第50回大会・沖縄大会」が3日、3日間の日程で開幕した。

初日は、那覇市民会館大ホールで開会総会とシンポジウムがあり、憲法改正や集団的自衛権の問題などを討議した。総会では米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を阻止する運動を強化していくことを確認した。
 「沖縄から問う『平和、人権、いのち』―憲法と沖縄」をテーマにしたシンポジウムには、琉球大の島袋純教授、琉球新報社の与那嶺路代記者、報道カメラマンの國吉和夫氏が登壇。憲法や米軍基地の問題について、それぞれ報告した。
 國吉氏は沖縄の復帰前から現在までの様子を写真で紹介し「40年余り基地取材を続けているが、基地機能や日米同盟はかえって強化されている。米軍による沖縄の占領は今も続いている」と指摘した。
 島袋教授は「日本は戦後一貫して米軍の特権が上にあり、憲法が下に置かれている。日本の統治に対する諦めから、主権を取り戻して自分たちの政府をつくろうという動きが沖縄で強まっている」と話した。
 与那嶺記者は2010年から約1年間、特派員として米ワシントンで取材を重ねた経験を振り返り「米国にも沖縄の基地問題に強い関心を寄せる多くの識者や市民がいることを知った」と強調した。