宮古島東急「虚偽」公表せず 親会社発表前に把握


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 【宮古島】宮古島市の宮古島東急リゾートがメニュー表示と異なる材料を料理に使っていた件で、同リゾートが虚偽表示を知っていながら「特に問題はない」と回答し、事実を公表していなかったことが6日、分かった。

 本紙が同リゾートに取材したのは10月31日。虚偽表示の有無を聞いたところ「チェック体制も整っており、過去の部分もさかのぼって調査している。特に問題はない」と答えていた。だが今月5日に親会社の東急ホテルズが虚偽表示があったことを発表した後、同リゾートは直営レストランのメニューで虚偽表示があったことを一転して認め、謝罪した。
 同リゾートは6日、本紙の取材に対し「10月31日時点で(虚偽表示があったことを)把握していた」と回答した。虚偽表示を公表しなかった理由について「その時点で本社の見解がなく、問題を公表すべきかの判断を本社に仰ぐ必要があった」と説明した。
 同リゾートによると、メニューと異なる材料を使っていたのは、直営レストラン3店舗の3品。「バーベキューハウス」では「島のいろいろ焼き野菜」で、台風などの天候不良で収穫がなかった際、キャベツなどの一部食材を沖縄本島や九州から仕入れていた。
 「やえびし」では「近海魚のお造り」で、台風などで島内産マグロが手に入らなかった場合、すし用に築地市場から仕入れていたマグロの赤身を使っていた。
 「シャングリ・ラ」では「宮古島特産オードブル」をうたいながら、沖縄本島から仕入れた豆腐ようとミミガーを使っていた。
 同リゾートは「東急全体が迷惑を掛け、お客さまの信頼を裏切った。再発防止に向け会社を挙げて取り組みたい」とした。顧客に対し、東急ホテルズ「メニュー表示に関するお客さま専用窓口」で個別に対応する。(電話)03(3477)6568。(平日午前9時半から午後5時半)