本のけが 治そう 小野田さんが修理実演


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「本の修理実演講習会」で技を披露する本修理ボランティアの小野田博幸さん=2日、うるま市立中央図書館

 【うるま】うるま市立中央図書館(榮野川敦館長)は2日、読書の秋に本を大切に扱ってもらうため、「本の修理実演講習会」を同館で開いた。本修理ボランティアでWebデザイナーの小野田博幸さん(64)=うるま市みどり町=が修理を実演した。

小野田さんは「本は壊れたら、また読んでもらうため修理をする。本を大事に扱ってもらいたい」と呼び掛けた。
 小野田さんは年間200冊程度の本を読む大の読書好きで、主に図書館から小説を借りている。「世話になっている図書館に恩返しがしたい」と、3年ほど前から先輩の手ほどきを受けて修理ボランティアを始めた。岐阜県で定年退職後、「暖かい南の島に憧れて」約1年前にうるま市に移住し、活動を続けている。
 2日の実演では、キルト糸や木工用接着剤、補修テープを駆使して修理の技を披露した。図書館の利用者が、一部ページが外れた雑誌を持ち込んできたが、ペンチやきりなどを活用し、わずか数分で修理してみせた。
 小野田さんは「ここは本の病院だ。けがをした本は薬を塗り、手術をすれば直る。本も大切に健康を取り戻して読んでもらいたい」と笑顔で話す。