震災忘れない 那覇で避難者と芋煮で交流


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芋煮会を通じて交流する東北からの避難者と県民ら=10日、那覇市安里の牧志駅前ほしぞら公民館

 那覇市中央公民館は10日、那覇市安里の牧志駅前ほしぞら公民館で、東日本大震災後に沖縄に避難している被災者との交流会を開いた。震災の記憶の継承を目的に、東北の季節行事「芋煮会」も開催した。

被災者と県民約30人が集まり、震災の記憶を共有した。
 那覇市中央公民館は「Okinawa&Touhoku~心の架け橋」と銘打ち、被災者と県民の交流事業を計画した。最終的には県内で避難生活を送る被災者の体験や県内での活動、日常生活などについて、事業に参加する県民がインタビューし、パネルにまとめて展示会を開く。芋煮会は交流事業の1回目と位置付けている。
 福島県から避難し、県庁の臨時職員として働く長谷川循(じゅん)さん(45)は多くの建物が津波で流され、数時間で風景が一変した当時の状況を振り返った。「横のつながりができることで、支援の輪も広がる。多くの若者が参加してくれて、ありがたい」と感謝した。
 福島県からの避難者で、那覇市役所臨時職員として事業に関わった大和田攻太さん(32)は「2年が経過し、あらためて震災と向き合う気持ちになった。震災があったことを忘れてほしくない」と思いを語った。