名護市長選 首相「全面的に支援」 末松氏を激励


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 【東京】安倍晋三首相は6日、名護市長選に出馬表明している末松文信県議と首相官邸で会談した。安倍首相は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を容認する姿勢を示す末松氏を評価した上で、「全面的に支援する」と述べた。末松氏の「選挙で掲げる北部振興の政策について支援してほしい」との要請に応じた。地方自治体の市長選候補者に対して首相自身が全面支援を約束するのは異例。

 名護市長選には辺野古移設に反対する現職の稲嶺進市長のほか移設推進を掲げる島袋吉和前市長も出馬表明しているが、同席した菅義偉官房長官は「(島袋氏との)一本化に向け、地元側で最大限の努力を引き続きやってほしい」と求めた。
 菅氏はその後の記者会見でも「末松陣営で全力を挙げるのが選挙に勝つ手段の一つだ」と述べ、島袋陣営に対し、立候補を断念するよう引き続き求めていく考えを示唆した。
 末松氏は会談後、記者団に対し「知事が辺野古移設を承認すれば、これを容認する姿勢に変わりはない」と強調。安倍首相や菅氏から政府が掲げる「辺野古推進」に踏み込むようにとの要請はなかったという。
 末松氏は6日午前、自民党本部で石破茂幹事長、河村建夫選対委員長とも会談。石破氏は「党として全面的に支援する」と述べたという。