待機児童1万82人 24市町村推計、県の数字上回る


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 那覇市、浦添市など24市町村で、保育所の入所を希望する待機児童数が推計で約1万82人に上り、県推計8982人を1100人上回っていることが25日、県が発表した「市町村待機児童解消計画の概要」で明らかになった。

市町村が推計を算出し、県がまとめるのは初めて。各市町村は入所希望者はさらに増えると予測し、推計を踏まえ2017年度末までの待機児童解消に向けて、計1万1393人分の受け皿づくりを目標数として設定している。一方、県はこれまで、県推計に基づき約9千人の待機児童解消を目指してきたが、今後は市町村目標数を基本に、待機児童解消関連事業を展開したい考えだ。
 県と24市町村の推計は、いずれも昨年4月1日現在の人数。県推計は、市町村が定期的にまとめる待機児童数に、入所申し込みを諦めて認可外に通う「潜在的待機児童数」を加えた。これに対し、市町村推計は県推計を基に、保護者が就労を希望しながらも、保育所入所がかなわないため家庭で保育している子どもも「待機児童」と捉えたため、違いが生じている。
 県は8月以降、24市町村に対して解消計画策定を求めてきた。市町村計画では、既存の認可保育所の分園整備や増改築による定員増のほか、認可外保育所の認可化移行を推進し、目標数の9割に相当する定員増を図る。