勢いキングス 快勝 埼玉に77―57 bjリーグ第22戦


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キングス―埼玉 第4クオーター、相手ディフェンスをかわしてシュートを放つ山内盛久=3日、那覇市民体育館(桑原晶子撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=18勝3敗)は3日、那覇市民体育館で埼玉ブロンコス(東地区11位=2勝21敗)と今季第22戦を行い、77―57で勝利した。

第1クオーター(Q)から勢いに乗ったキングスはジェフ・ニュートンを中心にインサイドを攻め、守備ではマンツーマンで激しくプレッシャーを仕掛けて埼玉の攻撃を止めた。第2Qはターンオーバーで好機を逸する場面もあったが、ドゥレイロン・バーンズが要所で3点弾を決めて流れを渡さなかった。40―23で迎えた後半は、厳しく守る埼玉に苦戦しながらもバーンズや山内盛久が得点して勝利に導いた。キングスの次戦は13、14の両日、県立武道館で高松ファイブアローズと2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(19勝3敗)
77―57(22―8,18―15,21―14,16―20)
埼玉ブロンコス(2勝22敗)

 【評】キングスが立ち上がりから猛攻を仕掛けて勢いに乗った。第1Qはニュートンが高さを生かして得点を重ね、守備では小菅が力を出して22―8と圧倒した。第2Qにはコート全体を使った激しい守備で埼玉を抑え、第3Qも素早いプレッシャーで相手に好きなプレーをさせなかった。第4Qはミスが増えて埼玉の追い上げに遭ったが、大量リードで逃げ切った。埼玉は終盤までシュート精度が上がらなかったことが響いた。(平安太一)

あまりパッとしない内容
 伊佐勉HC(キングス)の話 昨日に引き続き難しい試合だった。選手には40分間ハードにプレーしようと言ったが、できている時間とできていない時間があった。勝てたのは良かったが、あまりパッとしない内容だった。

リバウンド取れなかった
 石橋貴俊HC(埼玉)の話 昨日より修正できた部分もあったが、オープンショットを外し、リバウンドも取れなかった。何とか連敗を脱出できるようにチーム一丸となって頑張りたい。

◆山内躍動 攻守に存在感
 山内盛久がコートで躍動した。3点弾3本を含む13点を奪い、日本人選手で最多の5リバウンドを拾った。普段は粘っこい守備など記録に表れないプレーでチームに貢献するが、この日は数字にも残る大車輪の活躍。「いつも通りのプレーを心掛けた結果なので驚きはない」と涼しげに語る姿に、大物としての一端をのぞかせた。
 第1クオーター(Q)、キングスはニュートンがチームの起爆剤になってテンポ良く得点を重ねた。「アグレッシブに守備を仕掛けるようなシステムにした」と伊佐勉ヘッドコーチが言うように、ダブルチームなど積極的な守りも機能して、埼玉をわずか8点に抑えた。
 第2Qの序盤は埼玉が立て続けに得点してペースを握りかけたが、山内が勢いを止めた。相手選手やボールの位置を見極めながらリバウンドを拾い、3Qにはスチールも決めて高い守備力を見せつけた。「アグレッシブなディフェンスでチームを勢いづけることが自分の仕事だ」と山内は胸を張る。3点弾も積極的に放ってチームの雰囲気を盛り上げた。
 新年の2連戦を勝利で飾ったが、山内は「ここからが勝負になる」と気持ちを引き締める。「どんな相手にもぶれることなくキングスのバスケをやれば、結果がついてくる」と語る瞳が見据えるのは、リーグの頂点だ。(平安太一)