「沖縄の平和遠退くオスプレイ」 大田さんが川柳特選


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第15回北方領土返還平和条約締結促進全国誌上川柳大会特選を報告する大田かつらさん=6日、豊見城市内

 【豊見城】「第15回北方領土返還平和条約締結促進全国誌上川柳大会」(北方領土川柳社主催)で、県川柳協会会長の大田かつら(洲鎌恵子)さん(66)=豊見城市=の作品「沖縄の平和遠退(とおの)くオスプレイ」が特選に選ばれた。

大田さんは「欠陥機といわれるオスプレイが追加配備され、毎日不安にさいなまれている沖縄の現実、怒りを訴えたかった」と話した。
 同大会は「和」をテーマに全国から191人の応募があり、6人の選者の合計点で大田さんの作品が特選に輝いた。12月末に発表誌と盾が大田さんに届いた。
 選者の佐藤岳俊さんは「沖縄の基地の問題は日本の平和の問題である。現政権の強行は沖縄県民の頭上で行われ、オスプレイが軍事基地を圧している。特選の句には問題意識があった」と評した。
 「米軍基地負担を強いられている沖縄の川柳人として、分かりやすい言葉の時事吟で沖縄の現実や思いを発信し続けたい」という大田さん。昨年末の仲井真弘多知事の辺野古埋め立て承認について、川柳で「人間のエゴがジュゴンの海奪い」「ジュゴンすむ海札束で売った知事」と即答した。
 特選を機に、自身の第2集となる川柳句集「沖縄」の発刊に意欲を見せている。