痛みこらえ子宝祈願 名護市久志「ドウドイ」


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股の痛みをこらえ、子宝を願う新川浩希さん(中央)=3日、名護市久志

 【名護】十字に縛り付けた丸太の「馬」に、子宝を願う男性をまたがらせて掛け声を上げながら集落を練り歩く、名護市久志区(比嘉清隆区長)の恒例行事「ドウドイ」が3日、同区内で行われた。ことしは同区の新川浩希さん(31)が股間の痛みをこらえながら、馬を乗り切った。

 ドウドイは同区の年中行事「カーウガミ」(川・井泉拝み)の日に行われ、区民が集落内にある七つの川や井泉に巡拝した後に始まる。とげのあるアダンの木に男性をまたがらせ、区民が「ドウドイ、ドウドイ」と掛け声を上げながら、男性を担ぐ様子は、久志区の風物詩になっている。新川さんは2度のドウドイで浩ノ介ちゃん(4)と浩ノ心ちゃん(1)を授かっており、ことしは妻のさつきさん(32)と「娘がほしい」と3度目に挑んだ。
 馬に乗った新川さんは顔を真っ赤にしながら股間への強烈な刺激に耐えつつ、集まった区民からの声援に精いっぱいの笑顔で応えていた。終着地点の久志公民館まで乗り切った新川さんは、達成感に包まれながら「あと3日はひりひりしそう。効果は実証済みなので今日から頑張ろうかな」と笑いを誘っていた。