県産素材で美容・健康の新商品 県とエステ組合が構想


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沖縄スパ・ウエルネスアイランド構想

 県と県エステティック・スパ協同組合(佐藤健代表理事)は、世界に通用する沖縄独自の健康保養サービスと美容商品を提供する「沖縄スパ・ウエルネスアイランド」の形成に取り組んでいる。

沖縄の海水を利用した海洋療法や、ハイビスカスなどの県産素材を利用したアロマセラピー(芳香療法)などを組み合わせた沖縄独自のサービスを「沖縄スパ・ウエルネス」と位置付け、ブランドの確立を図る。
 国内外への情報発信や新商品・サービス開発などを進め、2021年度を目標とする国際的なスパ拠点形成を目指す。
 県内のエステ・スパ市場規模は2012年度が年間29億円だが、中間目標として16年度までに40億円に引き上げる。また、組合が独自に認証する施設数を12年度の18軒から16年度までに30軒に拡大。沖縄の文化や歴史などの知識を備えた人材を認証する「ティダ・スマイル・パーソン(TSP)」資格の取得者も12年度の12人から16年度までに90人に拡大する。現在、認証施設は29軒、TSP資格者は29人となっている。
 加えて、団体客の受け入れが可能で美容と癒やしに関連する体験ができる「トータルエクスペリエンス拠点」の整備も検討している。
 現在、組合は新サービス開発のほか、県内バイオ関連企業とも連携し、シークヮーサーなど県産素材を取り入れた3~4種類のオイル商品の開発も手掛けている。今後県内エステ・スパ施設への普及を図る。
 さらに、県と組合はことし2月から沖縄スパ・ウエルネスサービスを提供できる人材育成にも着手。琉球大学の学生を対象にスパマネジメント論を実施し、14年度以降も継続する予定。
 県の担当者は「エステ・スパの消費単価は高く、冬場や雨天の観光商品として非常に有効だ。今後も引き続き、沖縄のエステ・スパの認知度を向上させ、スパ・ウエルネスアイランドの実現に向けて取り組んでいきたい」と話した。(呉俐君)