施設100カ所で個展を 大城さん、リハビリで描く


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職員に付き添われて絵を鑑賞するお年寄りたち=南城市知念の特別養護老人ホームしらゆりの園

 【南城】脳卒中で倒れ半身不随の体で絵を描き続けている西原町身体障害者協会会長の大城清さん(69)の作品展が、3日から南城市知念の特別養護老人ホームしらゆりの園で開かれている。17日まで。

「脳卒中の自画像」のほか、新たに描き上げた35号の「ニライカナイ」、30号の「恋のイメージ」などが加えられた。
 大城さんが意識不明のまま救急車で病院に運ばれたのは57歳の時。ほとんど回復は難しいといわれる中、3カ月後には退院にこぎ着けたが、左半身が障がいに。このままでは自分が駄目になってしまうと一念発起し、週1回デイサービスに通いリハビリしながら好きな絵に挑戦した。
 作品を通して同じ境遇の人たちを少しでも勇気づけることができればと、作詞作曲活動をしている大城政明さん(72)の提案で県内100カ所の福祉施設などで作品展を企画している。
 作品展は2度目。入所・通所者、職員らが作品を鑑賞。大城さんと握手を交わし「元気をもらいました」と笑顔で感謝した。同園の友名孝子理事長は「花がまるでカチャーシーを舞っているよう。楽しく明るい気持ちになる」と語った。(知花幸栄通信員)