教職員93%心身疲労 超過勤務、月平均92時間


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 県教職員組合が2013年10~12月に実施した幼稚園と小中学校教職員の勤務実態調査で「心身ともに疲れている」と答えた人が93%に上ることが12日分かった。残業や休日出勤など1カ月の想定平均超過勤務時間は92時間だった。

厚生労働省は過労死の認定基準を80~100時間としており、山本隆司委員長は「教職員は過労死直前だ。調査には休憩時間は含まれておらず、実際の勤務時間はもっと長くなる。サービス残業が常態化している」と警鐘を鳴らしている。
 調査結果によると、「現在、心身ともに疲れを感じるか」の問いに対し、「すごく疲れている」が33%、「少し疲れている」が60%で、合わせて9割を超えた。
 「どんなことで忙しいと感じるか」の質問には、小中学校ともに「事務処理」「教科や総合学習などの準備」「校務分掌」が挙がった。
 一方で、多忙の理由について「部活動」と答えたのは小学校が2・7%なのに対して中学校が35・0%と3割を超えた。「生徒指導・生活指導」と答えたのは小学校が19・8%、中学校が32・5%で、双方とも中学校の方が割合が高くなっている。
 一日の部活動の平均時間は「90分未満」が60%、「60分未満」が18%、「120分以上」が12%だった。土、日曜日の部活動の回数については41%が「ほぼ毎週」と答えた。
 「何が改善されれば多忙化は解消されるか」の問いに対し、小学校では「報告等の事務処理」24%、「行事の精選」11%、「会議の精選」「学級定数の改善・教職員の増員」8%の順に多かった。中学校では「学級定数の改善・教職員の増員」19%、「報告等の事務処理」15%、「持ち時数の多さ」12%の順に多かった。
 調査は組合員に限らず質問用紙を配り、教員総数の約1割に当たる1298人から回答を得た。(与那嶺路代)