戦没者遺骨 身元が判明 DNA県内3例目


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日本軍兵士とみられる遺骨が地下足袋を履いた状態でうつぶせで見つかった工事現場=2013年7月28日、浦添市前田

 昨年7月に浦添市前田で発見された沖縄戦当時の日本兵とみられる遺骨について、厚生労働省がDNA鑑定を実施した結果、身元が判明し、遺族が特定できたことが12日までに分かった。

沖縄戦当時の戦没者の身元がDNA鑑定で判明したのは、2009年11月と2010年3月に那覇市真嘉比で見つかった日本兵2人の遺骨に続いて3例目。
 遺骨はうつぶせのまま、地下足袋を履いた状態で見つかり、周辺からは「田畑」と彫られた印鑑が発掘された。昨年8月、厚労省が県福祉・援護課を通じて遺骨の歯を受け取り、「記名遺品」を手掛かりにしながらDNA鑑定を実施した。
 これまでに樺太出身で東京都在住の田畑一男さんが「父親かもしれない」と名乗り出ているが、同省は個人情報保護法との関係で今回判明した遺骨の身元を公表していない。今後、該当する都道府県を通じて遺族に鑑定結果を伝え、公表の可否についての意向を確認する。
英文へ→DNA analysis identifies human remains in the Battle of Okinawa