八重山北水域 日台、時間ずらし操業 漁業者間で初合意


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日台漁業者間で合意した操業方法

 日台漁業取り決め(協定)に伴う、八重山諸島北側にある三角水域の一部での操業について、日台の漁業者が20日までに、双方の投げ縄と揚げ縄の時間をずらし、可能な限り24時間体制の操業を実施することで合意した。協定締結以降、具体的な操業方法で合意するのは初めて。

10日に台湾で開かれた第4回日台漁業者間会合で確認。会合出席者が20日の県日台・日中漁業問題対策等漁業者協議会で報告した。
 同水域は第3回日台漁業委員会で日本は5日前までに台湾に通報した上で、4カイリ(約7・4キロ)間隔で操業すると合意していたが、円滑な操業確保を目的に、漁業者間で連日操業できる方法を決めた。事実上、通報の有無に関係なく日台双方で連日操業が可能になる。
 台湾漁船は従来の操業回数を1日2回から1回に縮小。日本側漁船は午前7~8時に南から北に向かって北緯25度10分まで投げ縄し、午後2時から揚げ縄を始める。一方、台湾側漁船は午前0時から西から東に向かって東経124度15分まで投げ縄し、午前7~8時に揚げ縄を始める。
 台湾側が縄を引き揚げている間に、日本側の縄が水域に広がる仕組みで、トラブルを極力回避し、双方とも同等に操業する狙いだ。
 台湾側の漁業期が始まる4月20日から、クロマグロの漁期が終わる7月まで実施する。次年度は漁期終了後に第5回日台漁業者間会合で協議する。
 双方の連絡窓口として日本側が八重山漁業協同組合と県漁業無線協会、台湾側が蘇澳区漁会無線局と蘇澳区漁会とすることも確認した。(謝花史哲)
英文へ→Okinawan and Taiwanese fishermen agree on operation in waters north of Yaeyama