台湾にプラント納入 トリム、3基予定


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スーパーソルの製造プラントの売買契約を結んだトリムの坪井巖社長(左)と豐兆航太の鍾進豐社長(中央)ら=20日、那覇市の県産業振興公社

 リサイクル事業を手掛けるトリム(那覇市、坪井巖社長)は、家庭などから出る瓶などの廃ガラスを再利用した人工軽石「スーパーソル」の製造プラント(製造設備)を台湾企業に2014年9月をめどに納入すると発表した。同社の海外へのプラント納入は初めて。今後、さらにアジアへの売り込みを図っていく。

 導入するのは豐益元(台湾・新北市、秦嘉鴻(しんかこう)社長)で、1基目を新北市に設置する。約2億8千万円で整備する。豐益元は、豐兆航太と益州集団、元璋玻璃の3社が中心となって出資金6億円で設立した新会社。2015年中に台湾に残り2基を整備する予定。坪井社長は「台湾を拠点にプラントを整備することで、中国や東南アジアにもPRする基盤が整う」と話した。
 トリムが開発した人工軽石「スーパーソル」は、汚水浄化や土壌改良材などの環境修復材として利用できる。台湾で盛んな養殖用の池の浄化システムのほか、土木や建築などさまざまな用途で売り込む方針だ。
 20日、坪井社長と豐兆航太の鍾進豐(しゅうしんほう)社長らが、トリムの海外販路開拓を支援する県産業振興公社(知念栄治理事長)を報告で訪れた。鍾社長は「24時間の生産体制を整えるつもり。初年度の売り上げは2億台湾ドル(約6億円)を目指す」と意気込んだ。知念理事長は「東南アジアでは水の課題もあり、需要はたくさんある。今後も販路拡大へ向けて取り組んでほしい」と話した。