フェンス外に落下 米軍パラシュート 伊江島


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米軍パラシュート落下場所(クリックで拡大)

 【伊江】米軍伊江島補助飛行場で26日午前8時50分ごろ、米軍によるパラシュート降下訓練が実施され、米軍機から降下したパラシュートが不具合を起こし、フェンス外に落下した。操作していた兵士は予備のパラシュートでフェンス内に着地した。

住民や農作物への被害は確認されていない。落下場所は米軍の提供施設内だが、村民が牧草地として使用していた。約10メートル先には車が頻繁に通る村道があり、事故直後に通った住民もいた。
 米軍によると、午前8時50分ごろに米軍機から降下した8人のうち1人のパラシュートが降下時に開かない不具合が発生した。兵士は予備のパラシュートでフェンス内に着地したが、切り離されたパラシュートはフェンスから約400メートル離れた牧草地に落下した。
 村によると、午前9時前に基地渉外官から村に通報があり、村役場の担当が現場で確認したところ、既にパラシュートはなかったという。
 住民によると、訓練をしていたのはC130輸送機で、午前8時40分から始まり、不具合発生後も訓練は昼すぎまで継続された。少なくとも3回降下する様子を確認した。
 村によると、米軍から訓練実施に関する村への事前通知は定められておらず、今回も通知はなかった。
 島袋秀幸伊江村長は「パラシュートだけの落下は誰も操作できず、落下速度も速いことから危険性が高い。村民に不安を与えないよう気を付けてほしい」と述べ、27日にも防衛局に再発防止を求める。
 伊江村では2013年5月に1人、ことし1月に2人の兵士がパラシュート降下訓練でフェンス外の民間地に着地している。