比出身の看護師誕生 ジアンさん(沖縄市の新垣病院)県内初


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難関を突破し喜ぶブリラン・ジアン・カルロ・トルトウゴさん(中央)とEPA研修責任者の塚田由美子看護部長(左)、研修担当者の高原大介さん=25日、沖縄市安慶田の新垣病院

 【沖縄】経済連携協定(EPA)に基づいて行われている外国人看護師候補者受け入れで来日し、沖縄市安慶田の新垣病院で研修していたフィリピン出身のブリラン・ジアン・カルロ・トルトウゴさん(30)が25日、看護師国家試験に合格した。

県内でEPAの看護師候補者が合格するのは初めて。ジアンさんは「頑張ってきた自分におめでとうと言いたい」と喜んだ。
 ジアンさんは2011年に同病院に候補者として受け入れられ、看護師の仕事の助手を務めながら、研修支援担当者と二人三脚で試験対策に励んできた。試験は日本語表記の筆記試験で、専門用語の理解や高い読解力などが求められるため、外国人候補者にとってはかなりの難関だ。
 「3年間とても大変だった。試験合格という目標を強く持っていたので頑張れた」と振り返る。合格発表は研修責任者の塚田由美子看護部長と確認し、一緒に歓喜の涙を流した。塚田看護部長は「EPA外国人看護師の良き先輩ができた。今後、県内の病院で受け入れが増えていくことに期待したい」と話した。
 EPAに基づく外国人候補の受け入れは2008年に始まった。看護師候補者の合格率は日本語習得の壁が厚く、10%に満たないことが多い。新垣病院では14年度にフィリピン看護師候補2人を受け入れる予定だ。
英文へ→Filipino nurse candidate is first-ever in Okinawa to pass Japan’s national exam