消費税8% 弁当・外食店 客つなぎ止めに苦慮


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 会社員らが昼食を購入する那覇市内の弁当店や外食店では、経費削減や価格の値上げなどで増税に対応しているが、「先行きが見えない」と客離れを懸念する声も聞こえる。利用客は「値上げは仕方ない」と受け入れながらも、「今後外食は減ると思う」と話した。

 昼食時、久茂地交差点付近にずらりと軒を連ねる弁当店。増税前日の31日、弁当料金の値上げを知らせる張り紙を店先に掲げる店舗も見られた。
 一方、「お弁当ハウスモンキーバナナ」は、弁当容器を低価格のものに切り替え価格を据え置く。以前、燃料が高騰した際に値上げし、売り上げが下がった苦い経験も。店員の徳長智哉さん(41)=那覇市=は「一度お客さんが離れると戻るのに時間がかかる。経費削減でしばらく様子を見るが状況は厳しい」と先行きを懸念する。
 那覇市内では、ソーキそばを20円値上げし、720円で提供する沖縄そば屋も。経営者は「増税の影響で4月は売り上げが落ち込むと思う。知恵を絞って対応しないと生き残れない」とため息をついた。
 昼休みに久茂地交差点付近で弁当を買っていた富本真由美さん(48)=浦添市、パート職員=は「もともと弁当の値段が安いので値上げは仕方ない。毎日のことなので、増税後は手作り弁当で節約したい。外食の機会も減るかもしれない」と話した。

消費税増税に伴う価格転嫁など県内値上げの動き
増税に伴う弁当価格の値上げを知らせる張り紙を掲げる弁当店=31日、那覇市の久茂地交差点付近