伊良波さゆき、迫真の“狂女” 那覇市文化協会公演


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
(写真:琉球新報社)

 那覇市文化協会演劇部会は3月9日、同市のパレット市民劇場で、時代人情歌劇「狂女の舞」(石川文一作)と現代歌劇「愛の雨傘」を上演した。「狂女の舞」ではウサ小役の伊良波さゆきが、真三郎(金城真次)に裏切られ、一瞬で狂気に至る迫真の演技を見せた。

知念亜希と嘉陽田朝裕が初めて悪役に挑戦し、冷徹な演技で盛り上げた。
 演技指導は瀬名波孝子。粗筋は、士族の真三郎がジュリのウサ小と将来を誓う。しかし、仲地親方(具志清健)に「ジュリと結婚しては出世できない」と言われ、ウサ小を捨てて仲地の娘真加戸(知念)を選ぶ。赤嶺啓子、平敷勇也、永田加奈子も適材適所の演技で貢献した。
 「愛の雨傘」は、三枚目や悪役が多い糸数きよしが主役を演じ、新鮮だった。その他の出演は小林美奈子、津波盛廣ら。地謡は徳原清文、宮城武碩。