本部に農産物加工場 飛行場跡地で起工式


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農産加工場の安全操業や成長発展を願い、くわ入れする長濱徳勝社長(左端)ら=4日、本部町豊原

 【本部】農業生産法人「もとぶウェルネスフーズ」(長濱徳勝社長)の農産加工場の起工式が4日、本部町豊原の上本部飛行場跡地で開かれた。加工場建設の事業費は一括交付金特別枠を活用。昨年2月に本部町が同跡地内に取得した国有地を利用した第1弾の取り組みとなる。

起工式に参加した平良武康副町長は「行政が先頭に立って取り組んだ初めての事業。歴史的な日と言える。地元の農産物を使った6次産業化のモデルとなるよう成長してほしい」と期待した。
 飛行場跡地は約31ヘクタール。町は体験農園などの「農園ゾーン」や6次産業化の研修などを行う「地域担い手人材育成ゾーン」、農産物・加工品の直売所などを備えた「展望交流ゾーン」―などの整備を構想している。今回の加工場もその一環と位置付けられている。
 新加工場では地元産のシークヮーサーやパパイアなどを発酵させた健康飲料を中心に製造販売する計画。地域の生産農家30人が参画する。工場は敷地面積約6600平方メートル。平屋建てで、延べ床面積は約1485平方メートル。
 施設完成のめどは7~8月で、試運転後、9月から本格的に製造を開始する予定。約10人体制で始動し、生産ラインの増加などに伴い、将来的には約30人採用する計画だ。初年度の売り上げ目標は1億円。
 起工式には地元の関係者らが参加し加工場の成功、発展を願った。平良副町長は「地域経済の発展へ大きな足掛かりになる」とし、安里孝夫町企画政策課長は「なかなか活用できなかった用地で、今回の加工場を起爆剤に事業化が広がってほしい。民間の力も活用していきたい」と話した。
 長濱社長は「地域が元気になるように、雇用の面でも貢献していきたい」と抱負を述べた。