サンエー売上最高1576億 好況に天候も味方


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サンエーの通期業績

 県内スーパー最大手のサンエー(宜野湾市、上地哲誠社長)は7日、20142月期連結決算を発表した。テナント収入などを含む営業収益は、前期比5・8%増の1575億6500万円で過去最高を更新した。

県内の好況を背景に消費が堅調で、台風の影響がなかった天候要因に加え、消費税増税前の駆け込み需要も影響した。総菜の廃棄や値下げ分のロス(損失)を抑制し、経常利益は10・7%増の112億4500万円。当期純利益は13・7%増の63億6100万円で、いずれも過去最高だった。
 期末配当金は1株当たり28円。前期に比べ株式分割を考慮すると3円の増配。
 部門別の売上高は、比重の大きい食料品が6・1%増の847億5400万円。衣料品は3・3%増の146億2500万円。既存店が全ての部門で前年を上回るのは6年ぶり。
 上地社長は「環境に恵まれた。前期は台風が多く休業もあったが、今期は順調だった。夏は暑く、冬は寒くと気温が味方したことも大きい。観光客が過去最高で失業率は最低で、良質な1ランク上の商材が売れ、客単価も伸びた」と述べた。
 子会社のローソン沖縄(古謝将之社長)は、売上高が27・9%減の2億4800万円。2店あった直営店舗が今期から1店となったため。フランチャイズ展開の営業収入は9・4%増の39億5100万円。年間で2店を閉鎖し新規に11店を出店し、期末の店舗数は163店。
 15年2月期連結決算は、営業収益が1594億2500万円、経常利益が114億1千万円、純利益が66億2100万円を見込む。上地社長は「増税後の反動も厳しいが、あえて強気の予想にした。4月からの反動は2カ月ぐらい影響が出て、6月から安定していくのではないか」と見通した。
 出店計画は、今月10日に宜野湾市佐真下に食品館を新規出店し、年商約10億円を見込む。既存店の改装も予定する。